韓国に行ってまいりました!
念願の韓国ミュージカル遠征。
いちばんの目的のレミゼは観ずに帰らないといけなくなってしまったんですが、折角なのでフランケンシュタインの感想をぼちぼち。
レミロスを穴埋めするために韓国レミ遠征を決めたときに、友だちに聞いた話で興味を持った《ミュージカル:フランケンシュタイン》。
韓国オリジナルミュージカルだそうで、あらすじが気になったのと、韓国語わかんなくても泣ける(※重要)という評判に惹かれました。
あんまり前知識は入れたくないのであらすじざっくり読んでの観劇だったのですが……
泣 け ま し た!
韓国語ぜんっぜんわかんなくてチングとタンシンくらいしか聞き取れなかったレベルですが、ぶわーーーって涙が溢れてきました。
歌と演技ってすごいですね。
何言ってるか全然わかんないけどどういうことを言ってるのかなんとなく伝わってくる。いや的外れだったらすみませんって感じですが。
そんなわけで、フランケンシュタインみんなも観てー!!って気持ちで独断と偏見まみれの感想をつぶやいていきたいと思います。
もし観る予定があるとか、前知識は入れたくないの!派な方とかはスルーしてください。
ネタバレというか、物語に結構触れると思うのでご了承ください。
※解説してくださってるサイトをいくつか読んでからのレポですが、何せ私が全く韓国語わからないので、台詞とか細かいところとか順番とか間違ってる可能性高いですすみません……!
今回のキャストはこちら。
顔つきキャストボードってわかりやすくていいなあ。
《あらすじ》
舞台はナポレオン戦争真っ只中の19世紀ヨーロッパ。『死なない兵士』の研究を進めていた科学者ビクター・フランケンシュタインと、身体縫合手術の天才アンリ・ディープレが出会う。生命を創造するという禁忌を犯そうとするビクターに初めは反発していたアンリも、ビクターの確固たる信念に心を動かされ、協力することになる。終戦後、研究室は閉鎖されたが、ふたりはひっそりと研究を続けていく。しかし、ある殺人事件をきっかけに、事態は急変。一匹の怪物が生まれることになる……そこから展開される、愛と憎悪の物語。
※ここからストーリーの説明とかネタバレとかがっつり含んでしまうと思うのでご注意ください!
このふたりが並んでるとまた絵になるんですー!(表現できてないけど)
わりとどの舞台にも言えることだけどキャストによって全然イメージが違うらしくて、次は違うキャストで観たいなあ。ていうかドンソクさんで観たい。
話が逸れましたが、アンリが首をギロチンで落とされるところから物語はどんどん進んでいきます。
そもそもアンリが被ったビクターの罪というのは、殺人。
実験のために首が欲しいビクターは首を売るという葬儀屋の男との交渉で揉め、カッとなって殺してしまいます。
そんなビクターを見ていたアンリはすぐにビクターを気絶させ、執事に全て黙っているように約束させ、自分が葬儀屋を殺したと自首します。
牢に入れられたアンリに、ビクターは本当のことを警察に言えと駆け寄りますが、アンリの決意は揺るぎません。
死んでも君の夢の中で生きていけるなら幸せだ、と歌うアンリ。
この歌が泣けます。ビクターへの愛と信頼で溢れてる、優しく、そして力強いこの曲にアンリの全てが詰まっている気がします。
泣くに決まってるだろ!!
そして。
落とされた首を持ち帰り、研究中の身体と繋げるビクター。
動き出すそれに、「アンリ!」と抱き締めますが、それはもうアンリではなく、怪物は執事を殺してしまいます。
ビクターはショックを受け、その怪物を殺そうとするも、逃げられ……。
お互いに信頼し合っているふたりだったからこそ、拗れていくのが見ていてとても辛い。
逃げた怪物は格闘場の主人に捕まり、ファイター(って表現が合ってるかはわかりませんが)として働かされます。
そこで下女のカトリーヌと出会い、怪物は初めて人間と心を通わせていきます。
はじめて会ったときにカトリーヌが怪物に「アン・ニョン」と手を振りながら話しかけるのですが、それを真似する怪物がめちゃくちゃ可愛いんです!
何も知らない、無垢な子どものようなその反応。
でも考えてみたら、当然ですよね。
身体が大きくたって、彼自身は生まれてそんなに経ってない。
それなのに命を狙われて逃げてきたら格闘場に囚われて……そんな彼を思うと、切ないです。
結局、カトリーヌには裏切られてしまいます。
裏切られているのに気付かず、あん、にょん、と手を動かす純粋な怪物もとても切ないです。
マシッソー!(って聞こえた気がした)とふたりでキャーキャー騒いだりカトリーヌが怪物をくすぐって楽しんだりしてる間は、確かに情はあったんだと思うけれど。
ちなみにこの作品は全ての主要キャストが一人二役を演じてます。
格闘場の場面では、女主人をビクターの姉役の女優さんが演じてたり、ビクター役の俳優さんが女主人の旦那を演じてたりと、面白いです。
ほんとはもっともっと衝撃的な場面とか泣ける場面とかあるんですが、是非直接観ていただきたいな!と思える作品でした。
全体的には映像と火の使い方が印象的だったなあ。
あとあと!個人的な注目ポイントは、肉体美。
アンリのウンテさんも男性アンサンブルの方々もめちゃくちゃいい身体してます。
研究室の実験対象と思われる男たちの異質なダンス、目を奪われます。
格闘場の部下?たちも力強い動きで魅せてくれます。
最後に、カテコの話をちょっと。
いや、ちょっとじゃないです。
全員でのカテコのあと、みんながはけていき、ビクターとアンリだけになる舞台。
ふたり向き合い、どうするのかなと見ていたら。
ビクターが、あんにょん……!
嬉しそうに返すアンリ。
劇中ではこんな風に笑い合う結末は迎えられなかったふたりのその姿に、涙が止まらなくなりました。
そしてビクターの、おいで!と言わんばかりの手。
ハグしに行くわけじゃなく、手を広げて待つって反則です。きゅんときた。
アンリがハグで応え、抱き締めるビクター。
ビクターがアンリの肩を、なだめるようにずっとトントンしてたのがまた泣けました。
楽しい場面もないことはないんですけど全体的に重くて辛い話なので、カテコだけでも救いがあってよかったなあと個人的には。
とっても長くなってしまいましたが、フランケンシュタインに感動したって話でした。
また時間見つけて好きなシーンとか描きたい!
いつか日本でも公演してくれたらいいなあ。