なんでもないこと、みーっけた

飽きずに綴っていけたらいいな

2019/3/30〜4/27:HOPE〜読まれていない本と読まれていない人生〜

HOPEを観てきました。3月に2回、4月に2回観たわけですが、正直3月の記憶はあまりなく。退職した翌日に朝イチでソウルに飛んだのがよくなかったようで、ヘロヘロしたままHOPEだけ観てあとはホテルでぐったりしている、という生活を送ってました。何しとん?

でも、HOPEも通算5回目の観劇となり、多少は……多少は理解できるようになってきたかな?ということでレポを書こうと思います。理解したつもりでいるだけで、得意の妄想補完かもしれないけど。

キャスト内訳は以下の通り。

ホープ
ジヨンさん2回
ソニョンさん2回
(ジヨンさん……どうかまた元気な姿を見ることができるよう心から祈ってます)

▽K
フンジョンさん1回
ジフさん2回
ヒョンギュンさん1回

▽マリー
ユリアさん3回
ハナさん1回

▽過去ホープ
ユナさん2回
イェウンさん1回
エリヤさん1回

▽ベルト
ヨンジンさん4回

▽カデル
スンホンくん4回

スンホンくんはまあ選んでるから当然なんだけど、ベルト!!?ヨンジンベルト大好きなんだけど、スンテクベルト観てみたかった……。週末のスンホンくんとの組み合わせが極端に少なかったようです。仕方ない。

私の絵はシリアスに向いてないのでついつい可愛かったとこだけ絵レポで残しちゃうんですけど、本編は号泣してます。理解力ないから、最後の判決聞きながら、え!?結局原稿は誰のものなの!!?ってなるんですけどね。ダメやん。ホープの人生をホープに返すってことは、もう原稿に縛られないで生きていくってことで、結局イスラエル図書館側に権利があるってこと??そもそもそういう話はしてない?言語の壁もさることながら、私の理解力の低さが大きな壁になってる気がします。

HOPEは音楽がいいから、楽しい曲も悲しい曲もつい聞き入ってしまいます。OST化を心から望む。毎度ながら俳優陣もめちゃくちゃ歌が上手いから、歌の上手さだけで泣かされることも多々。好きな曲たくさんあるんですけど、序盤のヨーゼフの話の時の、Kとベルトが歌い上げる曲が好きです。鳥肌が立つ。元々男ふたりの熱いデュエットとか好きで。対決ソングとか。なのでKとベルト永遠にふたりで歌っていてほしいです。いやテーマがおかしくなるわ。

はじめて観た時はホープの悲壮感にただただ涙したわけですが、回を重ねるごとにホープの悲しみが増していくようで、ますます辛くなりました。私はどうしてもカデル贔屓に見てしまうんですけど、カデルに裏切られたあとのホープが辛い。Kの、「奴が戻ってきたとしてもそれは君のためじゃなく、僕(原稿)のためだ!」って台詞が辛い。カデルは生まれ落ちた時からの悪ではなかったけど、魔が差したわけではなくて、確固たる意志で騙したわけで。冷静ではなかったかもしれないけど、きっと冷静さなんて家族を殺された時に失ってしまったんだと思う。カデルの登場人物紹介で「善良でお人好しな人物」ってあるんですよね。最初見た時は、お人好し……?ってなったけど、きっと本当は、というか根はお人好しの善良な人間だったはずなんですよね。ホープとはじめて出会った時、自分が水を飲もうとするけどやめて、水飲む?って。貴重な水を、今出会ったばかりの女の子に差し出せるくらいにはお人好し。だからこそ、カデルがホープに向ける最後の言葉、「これからはもう何も信じるな!」が胸に刺さる。きっと平和な世界に生まれてたら、人を騙すことなんてせず、誰かを殺めることもなく、平穏に生きて行ったであろうカデルにそんなことを言わせる状況、世界。母を裏切ってまで信じ、愛していた人に裏切られ、何も信じるなと言われたホープ。どこをとっても悲しくて報われない。「家族4人で列車に乗ったのに、降りた時は僕ひとりだった」という言葉で始まるカデルの悲しい過去。トラウマ。家族をドイツ軍に殺され、ドイツ軍を殺して生き残ったカデル。出会ってすぐに「僕が間違ってるんじゃない。間違った世界に僕が生まれたんだ」とホープに語る言葉は、きっとカデル自身がずっと自分に言い聞かせることで正気を保っていたんだと思います。この時既に正気だったのかは、わからないけど。「帰るところがないのは君のせいじゃないって」という言葉も、きっとカデル自身に言い聞かせたかった言葉じゃないのかな。帰るところがないまままたどこかへ行ってしまったカデルは、ホープを捨てて幸せになれたのかな。なれなかっただろうな。ホープは母を裏切った罪悪感と裏切られた絶望とで原稿にしがみついて生きていくことを選んでしまったけど、カデルには何が残ったんだろう。何かに執着して生きていくことが良いとは思わないし、原稿が私だと叫ぶホープの姿は心が痛くなるけれど、何もないカデルのその後を思うとただただ悲しくなる。でもカデルの人生なんて、大事な人を失い、その手で人を殺めたときに全て終わってしまってたのかもしれない。

あ、あと全然どうでもいいんですけど、トライアウト公演の時、カデルが一回ホープに迫って拒否される場面なかったです??キスしようとするのに避けられる的な。記憶違いかな?

HOPEを観て毎回すごいなと思うのは、場面転換は多々あるのに暗転がないところ。過去と現代を行ったり来たりする形で展開していくのに、幕が降りるまで一度も暗転がない。それでいて不自然な箇所がなくて、すごく自然に過去と現代を行き来する演出が素晴らしいなと。バスの場面やオークションの場面など、面白いなと思う演出が多いのもHOPEの魅力だと思います。オークションの場面はその後の展開を思うと悲しいんだけど、あの手だけのダンスがすごく好きです。光る仕様の手袋。初めて観た時は、なるほどー!ってなりました。歯がひかってるのは地味に怖い。笑

Kは、どのKもそれぞれ可愛いなという印象。ホープに対する優しい眼差しが好き。弁護士に、お前何歳だ!?ってつっかかるとこもなんか可愛くて好き。笑 ホープが執着してきた原稿を擬人化することで、ホープにずっと寄り添ってきた原稿の姿を見ることができて、ホープはひとりだったけど、ひとりじゃなかったんだなと。そういえばKってみんなには喋ってるの見えてないってことで合ってるんですかね?なんか会話になってる?って思えることもあったりした気がするんですけど(曖昧の極み)、やっぱり原稿としか見えてないと思っていいんかな?やっぱりこれは語学の壁じゃない、理解力の壁だ。

ホープはジヨンさんでしか観たことがなかったんですが、4月に初めてソニョンさんでも観て、ソニョンさんもすっっごくよかったです。語彙。どちらも本当のおばあさんに見える。特殊メイクもそうなんだけど、立ち振る舞いや声の出し方。偏屈な、おばあさん。だけどたくさんの悲しみを背負っている、おばあさん。ジヨンさんは途中下車が決まってしまって、ジヨンさん自身もすごく辛いだろうし心残りだろうし、ワンキャスで最後まで演じ抜く覚悟を決めたソニョンさんの体も心配だし、他に何か方法はなかったのかと思わないでもないけど、決まった以上、ソニョンさんの覚悟を見届けたいと思います。あと20日。どうか無事に幕が降りますように。

待って、これレポじゃない。

 

更にレポになってない絵たちも置いて、終わりたいと思います。

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ちなみにキャスト。

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