なんでもないこと、みーっけた

飽きずに綴っていけたらいいな

2018/1/13(土)夜:アンナカレーニナ

ロシアミュージカルということで全く想像がつかなかったんですが、なんかすごい!!!!!という相変わらず残念な感想から始めたいと思います。いやほんとなんかすごかったん。
 
ひとまずネタバレにならない程度にサクッと。
 
映像美!!とはインタビューで聞いていたけど、まさに「映像美」な作品でした。これでもかー!!ってくらい綺麗な映像たちが使われていて、舞台の美しさを演出してます。こんな使い方もあるんだなって思える斬新な使い方や、ただただ美しいものなど様々で、魅了される映像の数々。元々韓ミュは映像を駆使している印象が強いですが、それ以上にアンナカレーニナは映像を多用していて、映像で殴ってくる、みたいな。映像使ってないシーンあったかな?ってレベルです。ほんとに。
 

ストーリーは怒涛の展開で、唐突に思える部分もあった気がしたけどこれは私が韓国語わからないせいかもしれない。あまりにも猛スピードで進んでくから、置いてかないでー!!ってなることも。でも飽きないし、ダレないから、あっという間に終わりました。

 
舞台はわりとどこからでも見やすそうですが、奥の方に立たれると枠みたいなもので見切れたりはします。私はわりと端の方で見ましたが、そんなに気にならなかったかなあ。両端のボックスシートみたいな席になるとどうなるのかはわからないけど、そんなに見切れが気になる!楽しめない!って感じではない?かな?真ん中で見るに越したことはないですが。
 
歌もいい。好き。楽曲について語るほど音楽に精通してないけど、ウィーンミュージカルに似たものを感じ……ない?失礼しました。ダンスもガッツリ入ってるので、ダンス好きな人にもオススメできる演目かも。ガンガン踊ります。インターパークに書いてあった「ハイレベルな振り付け」っていうのも頷ける。しなやかさの中にカクカクした動きが入ってるのがメリハリがあってかっこよかった。もっとかっこよさを表現したかったけど私にはこれが限界です。残念。
 
アンナ役のジュヒョンさんは、クライマックスにかけてどんどん迫力が増していって、さすが!!と。私、「アンナカレーニナ」自体がトラウマ作品というか、小学生の時に本もらって読んで、「何この人たちみんな嫌なやつ!!!二度と読みたくない!!!」ってなって作品ごと嫌いになったんですよね。今思えば小学生に何プレゼントしてくれとんねんって話なんですけど。描写も過激だったし。だから、ウヒョクさんがアンナカレーニナ出るって聞いた時に、ええ〜〜って思ったのが正直なところで。でも、ボロボロになっていくアンナを見てると何だか可哀想に思えてきて、もう一度原作読んでみようかなと思いました。感情移入は相変わらずできないけど、理解したくなる、そんな魅力を感じたジュヒョンアンナでした。
 
 
 
 
ここから先はネタバレします!!
がっつりネタバレします!!
予備知識入れたくない方はご遠慮ください!!
 
いやネタバレって言っても勘違いとか思い込みめちゃくちゃありそうですがㅠㅠ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
プロローグから、迫力満点。薄い幕の向こう側で繰り広げられる激しいダンス。早くその幕開けて!!って思っちゃうくらいにはそのダンスと歌に魅了されてました。汽車は映像じゃなくて、しっかりセットがあって。アンサンブルもMCが歌うんですけど、MCは狂言回し的な役どころかな。エビータのチェとか、エリザのルキーニとか。パクソングォンさんのMC、薄気味悪い感じがして好きでした。この世のものじゃない雰囲気。いや同じ世界線で生きてるわけじゃないから当たり前というか、表現しきってるってことですね。後ろの方ではメインキャストたちが行ったり来たりしてるんですが、ここは時間的にはいつになるんだろ。ヴロンスキーとアンナが一緒にいて、離れていったように見えたから、出会ったあとかな?とも思ったけど。今度ちゃんと見てみよう。ちなみにやたらこのプロローグの曲が繰り返されるんですが、最後に繋がってるんだなと。「線路に入ってはダメです、絶対に」。
 
 
本編に移り、舞台はスケートリンク。スケーターおるやーん!ロシアから連れて来ました!?な、ロシア系の男女のスケーター。キャスボに載ってない気がするけど気のせいかな。舞台がほんとにスケートリンクなわけではなく、スケーターだけローラーブレード的なものを着用して滑ってました。プロらしきスケーターふたりと、アンサンブルふたり、キティ(アンナの親戚にあたるらしい女の子で、セルバチュキ公爵の娘)の5人かな。スケートはせず普通に滑って転んだり、な可愛いレビンは、キティにメロメロ。そこにヴロンスキーが颯爽と現れて、キティを連れて行ってしまいます。(プレスコール見たら、ヴロンスキー現れる前にキティはレビンにちゃんとお断りしてました)そのヴロンスキーの颯爽と現れ加減がリアル王子様で、王子〜〜〜〜!!!以外の感想がなかったです。スケートリンクが一体どうなっているのか上から見たいから、次は2階にしようかな。
 
 
失恋したレビン、おうちに帰るの巻。
ショーケースの動画を訳しながら勝手に、終盤だろうな〜と思ってたので、ええ!!?もう帰るの!!?ってなりました。レビンはウィキペディアによると地方の地主だとか何とか。ここほんとすごい唐突な気がしたけど私が勝手に想像してたのと、韓国語がわからないせいだろうなあ。そして、家に帰ろうって直訳したけど、故郷に帰ろうでよかったのかな。どっちにするか迷ったけど、故郷って意味で使われるんじゃなかったから困るから直訳したのでした。聞かれてない。レビン役のキセジュンさんは、とても可愛らしいお顔立ちからは想像できない厚みのある声。ここでほんとに実家に帰ってしまって2幕まで出てこないのが勿体なさすぎる。
 
 
場面変わって何やらパーティーのような会場で、ふたりは出会います。アンナに一目惚れして、近づいていくヴロンスキー。恋に落ちた瞬間は、見えませんでした。残念。でも想像するのも楽しい後ろ姿。背中からオーラが溢れてます。ていうかウヒョクさん!!!白い軍服似合いすぎる!!!シュッとしてる!!!アンジョともラダメスともメッセラとも違う、正統派な王子……いや王子ではないんだけども。いい雰囲気なふたりに、涙するキティ。ああ……罪な男です。
 
 
アンナが歌い上げる「The Snowstorm」。雪が降ってくるんですけど、すべて映像と思いきや、紙吹雪みたいなものも降ってきてて。この紙吹雪がキラキラ光っててまた綺麗でした。だけど私は降ってくる雪を見ながら、え?これ終わったらどうやって綺麗にするん?暗転?もしくは散らかしっぱなし??と余計な心配を。ほんとに余計な心配だったんですけど、なんと……雪かき!してました!!町の人々が雪かき用の……雪かきに縁がなさすぎて名前がわからないけど何か雪かきの道具を持って歩き回るんです。調べたらスノーダンプって書いてあったけど、トンボのスコップバージョンみたいなやつ。それですっごい自然に雪を回収してて、なるほど〜〜楽しい〜〜と感心しました。これもどんな感じなのか2階から観てみたい。
 
 
アンナとヴロンスキーが歌い上げる、「あなたがそばにいなければ」。ショーケースで聞いた時のイメージと違う、パート2。このウヒョクさんがめっちゃセクシーなんですけど、もうぼかさず言っちゃいますね。えろい!!!!!!!!!!!!!ジャケット脱いでネクタイ取ってシャツはだけてるんですけど、それだけでも、ひゃー!状態なのに、ジュヒョンアンナとの絡みが、えっろい!!!!(何回言う気だ)ジュヒョンさんもめちゃくちゃセクシーだから、異様な色気に包まれた空間です。やばい。見てられない。嘘ですガン見してる。
 
 
場面変わって、アンナとカレーニンがやってきたのは馬のレース。馬の名前がヴロンスキーなのか、ヴロンスキー所有の馬なのか。よくわからないけどヴロンスキーをひたすら応援するアンナ。(追記:ヴロンスキーが騎乗している馬だそうです)結局負けてしまって愕然とするアンナに、カレーニンが何かしら言います。ヴロンスキーについて聞いてるのかな。それに対して、ヴロンスキーが好きなの、と去って行ってしまいます。嘘だろ……と呆然とするカレーニン。
 
 
アンナのソロ曲「自由と幸福」では、私は自由になるの!もう他のことなんて知らない!とばかりに高らかに歌い上げます。心の底から張り上げるような歌声に、ゾクッとしました。ど迫力。余韻も残る中、1幕が終わります。どうでもいいですがパンフレット以外買わないと決めていた私、まんまとマグネットも買ってしまいました。ロシア版の舞台写真だから推しでもないのに!!!
 
 
 
さて2幕。もう悲劇の予感しかしません。いや悲劇って知ってるけど。
 
 
手紙を受け取ったアンナ。カレーニンに息子を渡してほしいと手紙を送ったけど、断りの返信だったってことかな。私の聞き取り能力が低すぎるせいで、死んだって聞こえたんですけど、そんなこともありませんでした。(追記:母が死んだと伝えた、という手紙だったみたいです)このへんは色々理解したい。その後こっそり息子に会いに行って抱き上げるアンナには、やっぱり私は共感できず、ただ息子が可哀想に思えてしまうのでした。いや必ずしも共感する必要はないだろうけど。カレーニンが現れて、アンナは去っていくんですけど、スッて何の言葉も交わさずにすれ違っていくふたりが悲しい。そして息子を優しく抱きしめるカレーニン。カレーニンが言ってることがわからないからか、カレーニンが悪い人には見えなくて、ただただ可哀想に見えました。言葉がわかったら、アンナが愛想を尽かした理由もわかるのかなあ。それとも、ヴロンスキーに魅力がありすぎただけなのかな。
 
 
世界一かっこいい稲刈りならぬ麦収穫選手権、優勝!!!(日本人的感覚で普通に稲と思ってたけど考えてみたら麦……ですよね??たぶん。そして麦を刈ることは何て言うかわからん)いい身体な農夫さんたちの半裸も堪能できます。みんな大好き(??)裸祭りです。ベンハーほどの裸祭りではないので過剰な期待は禁物です!時間とか人数とか。でも世界一かっこいい収穫と世界一かっこいい麦運びが見れます。笑 なかなかアクロバット。ソルンさんがいると思うんですが、よくわからなかったので今度探します!LEDモニターに映し出された一面に広がる麦畑も美しい。
 
 
レビンとキティが再会。レビンはやっぱりキティの姿を見ると、好きだと再認識した様子で、それでも何もできずにしょんぼり。だけど今度はキティの気持ちもレビンに向いていて、見つめ合うふたり。何言ってるか全然わかんないけどアルファベットみたいなやつ(キリル文字でしたっけ?)をガラス窓に書き合うのが可愛い。LEDモニターに映し出された窓に、指で書いた風に文字が現れていく演出。子どもの頃よくやった、結露した窓に指で絵とか描いてくあれです。ふたりは前向いて書いてたからタイミングはちょっとずれてたけど、ご愛嬌ってことで!笑 この窓の演出は、なるほどな〜ってなった。じわじわ消えてくのも、いい。
 
 
農場でレビンと暮らすキティ。私はここで生きている、と幸せそうに歌う姿が愛らしいです。後ろで働く農婦さんの中に妊婦さんがいてお腹をさすっていたり、暗いこの舞台の中で唯一暖かい場面かなと。レビンもそんなキティを暖かく見守っています。レビンとキティ、幸せそうなふたり。しかしその後、何かを知った様子のキティ。
 
 
場面変わって、その時知っていれば、と歌うアンナとキティ。ヴロンスキー関係なのかなとは思うんですが、何のことを言ってるのかわからなくて。アンナを責めるような拒絶するような態度のキティだったのが、少しずつ歩み寄っていって、和解。そのあとアンナが周りに責められるシーンでも、キティは庇おうとしていました。
 
 
オペラのシーンは、インターパークの説明によると当演目の最大のハイライトだそうです。オペラハウスでやることに意味があるんだとか。なるほど。
 
前後はよく覚えてないしわかってないんですが、アンナがヴロンスキーをオペラに誘ったのかな?「オペラ?」と聞き返すヴロンスキーは、何を考えてるんだ?とでも言いたげに見えました。その後、社交界か何かの場で非難されるふたり。去るヴロンスキー。カレーニンの姿を見て逃げ、イスの上にしゃがみ込むアンナ。勢いよく動かされる3連イスは、アンナの苦悩と混乱を表現してるんでしょうか。イスはやがて止まり、最前列の片隅にアンナ。最後列の反対側に、MC。MCが片手を掲げ、始まるオペラ。オペラ歌手の方は声楽家なのかな。キャスボ見てもよくわかりませんでした。すごい存在感だったけど。エジプト系の衣装を身につけて歌い上げるオペラ歌手。捨てられた子どものように震えながらオペラに見入るアンナの姿には、とても胸が痛くなりました。あの気品溢れるアンナが、ボロボロになって、イスの上に小さくなって震えてるんです。はじめは恐る恐る見始めて、途中からポロポロと涙をこぼしながら。アンナという女性を心から理解することはできないけれど、その場面はただただ辛かったです。
 
 
そしてヴロンスキーとアンナの最期の会話。何言ってるかさっぱりわかりませんでした。悲しい。
 
 
カレーニンとヴロンスキーの、「私の罪」はそれぞれが自分のせいでアンナを不幸せにしてしまったと嘆く歌。ヴロンスキーはもちろん、カレーニンにもちゃんと愛されていたんじゃないのかなと。このあたり、ちゃんと理解したい。はい、まさかのカレーニン贔屓。
 
 
最終的に、追い詰められて、汽車の前に飛び出すアンナ。そして、幕。線路に入ってはダメだと繰り返すMCの言葉が、ここに繋がってるのかなと。私、アンナの最期を全く覚えてなかったので、いや線路に入っちゃダメなの当たり前だよ!何でそんなしつこく!?ってやや笑っちゃってました。ごめんなさい。
 
 
カテコは、オープニングと同じダンスを幕なしで堪能できます。歌も全員で。豪華。ジュヒョンさんの涙にもらい泣きしました。
 
 
舞台装置の中で一番すごいなって思ったのが、LEDモニター付きの4つのやぐらみたいなもの(例えが下手)がガンガン動いて色んな場所の表現に使われてること。ある時はレースの馬小屋、ある時は麦畑、ある時は列車、ある時はガラス窓、ある時は……な感じでとにかくしっかり活用されてます。あ、開幕前のカーテンに映し出された建築物の写真らしき画像、静止画かと思ってたら星が瞬いてたのが地味に感動しました。
 
 
韓国語わからないから内容もわからないところだらけだったんですけど、俳優さんたちの熱量と歌とダンスと映像美で、とても面白い舞台でした。別キャストでも観たい。全キャスト観たい。何回行けるかな。ちょっとは理解できるようになるかな。できるといいな! 
 
今回は初回だしってことで双眼鏡をできるだけ我慢して観たけど、次回はガン見する!!!!!
 
最後にキャスボ貼っておきます。いやもっと綺麗に撮れたやろ私。

f:id:mikkerables:20180115224055j:plain